今回はRadyのMBAプログラムの必修科目の一つで、最初の学期に履修するLeadership(正式名称はLeadership Skills, Values and Teamwork)について紹介します。この授業は作り込みが半端なく、クオリティがめちゃくちゃ高いです。Radyで受ける授業の中でも最も充実した授業の一つと言えます。
教授
Christopher Oveis教授が担当しています。まだ若く非常にパッションを持った方です。マイクやクリッカーなどを上手に使いこなし、まるでショーのように見事に作り込まれた授業を展開します。学生からの評価も高く、2016年にはExcellence in Teaching AwardというRadyのベストティーチャーに贈られる賞を受賞しています。また2019年にはPoets & Quantsというメディアからbest 40 Under 40 business school professorsに選ばれているなど学生・外部からの評価も非常に高いです。UC Berkeleyで心理学のPhDを取得後、ハーバード大でポスドク研究員として過ごした後、Radyで教鞭を取っています。担当しているのはLeadershipの授業のみです。
扱うテーマとケース
全9週でカバーするトピックとケースについて紹介します。
| Week | トピック | ケース |
|---|---|---|
| 1 | Self-Awareness, Other-Awareness, Leadership Styles, Personality | Coach Knight; Coach K |
| 2 | Emotional Intelligence | John Wolford |
| 3 | Delegation and Empowerment, Team Charter | MacGregor |
| 4 | Ethics Part 1 | Martha McCaskey |
| 5 | Ethics Part 2 | Sears Auto Centers |
| 6 | Managing Diversity, Global Perspectives on Leadership | Karen Leary The Floundering Expat |
| 7 | Teams | |
| 8 | Conflict and Negotiation | Name Your Price (Monroe and Jim) |
| 9 | Power and Influence | Donna Dubinsky |
体験談
MBAの最初の学期で履修するこの授業は、他の授業と比べてもケーススタディが多く、ディスカッションメインなのが特徴です。毎回のテーマに沿って、自身の過去の体験を振り返り、クラスメートと2人1組になって共有します。例えば、「過去に自分の倫理観(Ethics)が試された瞬間はあるか、その時自分はどう行動したか?について今からパートナーを見つけて5分で共有してください。スタート!」といった感じのエクササイズがとにかくたくさんあります。ケーススタディでは、主に企業のマネージャークラスのケースを扱い、様々な制約条件やジレンマがある中で、自分だったらどう振る舞うか、もし自分の部下がこう言ってきたら自分はどう返すか、などをクラスでディスカッションします。こういったディスカッションには答えはないのですが、その時に意識すべきポイントや心理学に基づくデータなどをレクチャーしてくれます。教授が心理学を専門としているだけに、人間が陥りやすい思考、バイアスなどを過去の実験データを示しながら解説してくれます。より良い意思決定を行う上で何を考慮すべきかということを学ぶことができるクラスです。また、自己分析や他己分析を通して、自分のリーダーシップ像を作り上げていくこともこの授業の目的となっています。ケーススタディを通して、様々なタイプのリーダーを見ていくので、9週間の中で自分は将来こういうリーダーになりたいというイメージが出来上がっていきます。普段リーダーシップについて考える機会はないので、MBAならではの経験だと思います。
この授業で学ぶ内容は、どんなポジション、職種でも役に立つことばかりです。会計やファイナンスなどのハードスキルとは違い、確立された法則、Rule of Thumbはありませんが、意思決定の質を高めるために重要なポイントを学ぶことができます。
おわりに
RadyのMBAプログラムの中でも非常に質の高い授業を行うOveis教授のLeadershipという授業の紹介でした。MBAでどんなことを勉強するのか少しでも参考になれば幸いです。
