MBA

UCSDのMBAの特色について – Rady School of Management –

アメリカのMBAといえば、Harvard、Stanford、Warton、MIT、UC Berkeleyなどいわゆるトップ校が思い浮かぶと思いますが、実はUCSD(University of California San Diego)のMBAスクールである、Rady School of Management(ラディではなくレイディと発音する)は知名度こそ低いもののユニークな特色を持っています。

実際に通ってみて感じたところも踏まえて、ご紹介したいと思います。
以下が主な特徴です。

・プログラムの最大のフォーカスはアントレプレナー(起業家)教育
・アメリカでも最も最近できたMBAスクール
・UCSDの他学部(特にエンジニア系の学部)と交流する機会に恵まれている
・クラス規模が極めて小さい

一つずつ詳しく説明したいと思います。

プログラムの最大のフォーカスはアントレプレナー教育

RadyのHPをご覧いただくとお分りいただけると思うのですが、起業家を育てる教育に重きを置いたプログラムとなっています。それを象徴するのがLab to Marketというプロジェクトベースの実践型授業です。Lab to Marketでは研究で培われた未来を変えるポテンシャルのある技術をいかにビジネスに繋げるかということを授業を通じて実践していきます。自分たちが本当に起業するつもりで行う(本当に起業する場合もある)プロジェクトや既存企業とコラボレーションして新しいプロダクト・サービス開発を進めるプロジェクトの大きく2つあり、自分の興味の方向性によって選ぶこととなります。

MBAというと会計、ファイナンス、経済学、オペレーション、組織論・リーダーシップ、データ分析などを思い浮かべるかと思いますが、Lab to MarketではMBAで学ぶこれらのスキルを統合的に実践することになります。

また授業以外にも、アクセラレータープログラム「Start R」を運営しており、具体的なアイデア、プロトタイプがある場合には、このプログラムに応募することで、メンタリングなどビジネス立ち上げの支援が得られます。

サンディエゴにはRadyの卒業生も含め多くの起業家がいるため、起業家を招いたイベントなども多く行われています。もちろんクラスメートも起業を志す人が多く、お互い刺激しあう環境もあります。

アメリカで最も最近できたMBAスクール

HarvardやWhartonなど伝統校は100年の歴史を誇る名門校ですが、Radyが誕生したのは2003年で数あるMBAスクールの中でも最も新しいスクールの一つです。何が違うのかというと、良くも悪くも伝統が浅いため、変えることに対するハードルが低く、プログラムの内容や大学の仕組みなども学生の要望を踏まえてどんどん変わっていきます。歴史が長くなればなるほど、今まで通りにやるのが当たり前になっていくのが常ですが、Radyは時代の変化にあわせて、どんどん変わっていくMBAスクールであると言えます。

UCSDの他学部(特にエンジニア系の学部)と交流する機会に恵まれている

UCSDはライフサイエンス、バイオテクノロジーを中心に、工学系の研究施設、研究者が多くおり、そういった研究者との交流の機会が多いのも特徴の一つです。具体的には、研究者とのネットワークイベントや、大学の研究室発のスタートアップ企業の起業家などのピッチ大会(Triton Innovation Challenge)などが多くあります。また、先述のLab to Marketは工学系の学生と一緒にチームを組むため、この授業を通じて交流することもできます。テック系のスタートアップが生まれやすい土壌だと言えます。個人的な経験では、Net Impactという環境系のクラブ活動でアパレル企業のPatagoniaのケースコンペティションに参加した際に、都市工学のマスターを専攻している学生と、海洋学のドクターを専攻している学生とチームを組みました。また、VC(ベンチャーキャピタルクラブ)の活動では、UCSDのスタートアップのCEOが毎週ピッチを行い、そのスタートアップの評価を行ったり、まさにUCSDならではの環境と言えると思います。

クラス規模が極めて小さい

RadyのフルタイムMBAのクラス規模は年によっても異なりますが、Class of 2020で約50名、2021で約30名と非常に少人数のプログラムです。普通は小規模というと100名、150名ほどなので、特に少ないです。これは一長一短あると思います。まず、長所としては、一人一人に対するサポートが非常に手厚いです。教授が受け持つ学生数が非常に少ないので、放課後に質問しに行きやすい、学生一人ひとりの名前やバックグラウンドを覚えてくレル、課題にしっかり目を通してくれ、多くのフィードバック得られるなどのメリットがあります。また、アメリカでの就職を狙っている人にとっては、就職のサポートも非常に手厚いです。逆に短所としては、MBAを通じて出会う人が限られるということです。30名の中で自分の専門の業種と同じ人に会う確率は低くなります。ただ、この点については、フルタイム以外のMBAプログラム(Flex Evening、Flex Weekend)やMaster of Finance、Master of Bisiness Analytics、Master of Accountingを含め数百名規模の学生と、選択科目やクラブ活動を通じて出会うこともできるので、自分次第で補えると思います。

おわりに

RadyはFinancial Timesにおける2020年のMBAランキングで全米50位とランキング自体は非常に低く、レベルが高くないと思われるかもしれませんが、全くそんなことはなく、ユニークさという点では非常に面白いMBAスクールの一つだと思います。ぜひ学校選びの際のご参考にしていただければ幸いです。最後に、サンディエゴという地域は、天気が素晴らしく、綺麗なビーチもあり、住む場所としては最高のエリアの一つだということを付け加えておきます。

0
Tagged , , ,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です